Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
どうせんかいじへん
銅銭会事変 短編
国枝 史郎
Leggi 銅銭会事変 短編 (どうせんかいじへん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 106.745 caratteri · 216 schermate
雨戸の隙から明けの微茫が蒼く仄々と射している。
その時使女が障子をあけた。
「もうお目覚めでございますか。お顔をお洗いなさりませ」
「うん」といって廊下へ出る。
「階下のお客様はまだ立つまいな?」
何気なく女に訊いてみた。
「階下のお客様とおっしゃいますと?」
「駕籠を座敷まで運ばせた客だ」
「はいまだお立ちではございません」
「駕籠の中には誰がいたな」
「さあそれがどうも解りませんので」
「解らないとは不思議ではないか」
「駕籠からお出になりません」
「食事などはどうするな」
「二人の若いお武家様が駕籠までお運びになられます」
「ふうむ、不思議なお客だな」
「不思議なお客様でございます」
「ええと、ところで二頭の馬、そうだあの馬はどうしているな?」
「厩舎につないでございます」
「重そうな荷物を着けていたが」
「重そうな荷物でございます」
「あの荷物はどうしてあるな?」
「やはり二人のお武家様が自分で下ろして自分で片付け、決して人手に掛けませんそうで」
「何がはいっているのであろう?」
「何がはいっておりますやら」
「鳥の死骸ではあるまいかな」
「え?」
と女は眼を丸くした。
「大きな鳥の死骸」