Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にしきぎ

錦木

宮本 百合子

Leggi 錦木 (にしきぎ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 52.481 caratteri · 103 schermate

Aozora Bunko

「マアそうでしたか、どうなさったんでしょうねエ。ほんとに御なおりになって下されば、私達もほんとうにどんなにうれしいか知れないのにネエ、やっぱり悪い神様がいたずらをなさっていらっしゃるんでしょうよ」

乳母はこんなことをそぷを向きながら云って居る。紅は何となく眠気がさして来た。頭ばかり用って眠る時間の少いために、うつむいたまま形をくずさないでしずかに眠って居る。光君は人形を抱いたままだまって目をつぶって居る。乳母はだまって光君の様子を見つめて居る。

夜は段々更けて行く、いつまで立っても光君は動こうともしない。乳母もいつの間にか眠りたくなった、ついうとうととなってハッと気がついて又首をもたげる、又うとうととなる、又ハッときづく。……

夜明にメッキリ涼しくなった、一番さきに紅はおどろいて目をさました。紅におこされて乳母も、

「有難う、ねまいと思ってもついつかれて居るとほんとうに年甲斐もないことをしてしまって」

乳母は目をさましてから年若な紅におこされたことを大変恥かしいと思ってこんなことを云って髪をかきながら、

「オヤ、いらっしゃいませんよ、若様が。一寸、アラ、大変だ、どうなすったんでしょう」