Classici giapponesi con furigana
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かぎ
鍵
谷崎 潤一郎
Leggi 鍵 (かぎ) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 102.182 caratteri · 200 schermate
―――私は「しまった」と思いながら、二人に病人を預けておいて、「いつもの午睡をするために」二階へ上った。
すぐに私は、書棚の蔭に隠してある日記帳を取り出して、念のために調べてみたが、セロファンテープで封をしておけばよかったのであるが、まさかそこまで用心深くはしなかったので、盗み読まれていたにしても、証拠を見付けようはなかった。―――いや、やっぱり自分の疑心暗鬼に過ぎないのだ、と、私はそうも思い直してみた。自分は少し気を廻し過ぎた、日記帳を二つに分けたこと、後の部分が二階の書棚に隠してあること、等々を、彼らがどうして知るはずがあろう。私はそう思って一とまず安心し、その時はそれで済んだのであったが、………午後八時、敏子が関田町へ去ってしまうと、またそのことが気にかかった。私は台所へ行って婆やに聞いてみた。今日の午後、私が外出したあとで誰かが二階の書斎へ上りはしなかったか。すると意外にも、「はあ、お嬢さんがお上りになりました」と云う。婆やの話だと、私が出かけてから十五分ほどたって小池さんが銭湯へ出かけた、それから間もなく敏子が二階へ上って行ったが、二三分で下りて来て病室に戻り、「何か旦那様とお話しになっていらっしゃる御様子でした」