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Classici giapponesi con furigana

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に、さんば――じゅうに、さんば

鏡花短篇集

泉 鏡花

Leggi 鏡花短篇集 (に、さんば――じゅうに、さんば) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.305 caratteri · 66 schermate

Aozora Bunko

……島田髷の艶々しい、きゃしゃな、色白な女が立って手伝って、――肥大漢と二人して、やがて焜炉を縁側へ。……焚つけを入れて、炭を継いで、土瓶を掛けて、茶盆を並べて、それから、扇子ではたはたと焜炉の火口を煽ぎはじめた。

「あれに沢山ございます、あの、茂りました処に。」

「滝でも落ちそうな崖です――こんな町中に、あろうとは思われません。御閑静で実に結構です。霧が湧いたように見えますのは。」

「烏瓜でございます。下闇で暗がりでありますから、日中から、一杯咲きます。――あすこは、いくらでも、ごんごんごまがございますでな。貴方は何とかおっしゃいましたな、スズメの蝋燭。」

これよりして、私は、茶の煮える間と言うもの、およそこの編に記した雀の可愛さをここで話したのである。時々微笑んでは振向いて聞く。娘か、若い妻か、あるいは妾か。世に美しい女の状に、一つはうかうか誘われて、気の発奮んだ事は言うまでもない。

さて幾度か、茶をかえた。

「これを御縁に。」

「勿論かさねまして、頃日に。――では、失礼。」

「ああ、しばらく。……これは、貴方、おめしものが。」

……心着くと、おめしものも気恥しい、浴衣だが、うしろの縫めが、しかも、したたか綻びていたのである。