Classici giapponesi con furigana
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いんてんにほんがしょかん
院展日本画所感
和辻 哲郎
Leggi 院展日本画所感 (いんてんにほんがしょかん) di 和辻 哲郎 (わつじてつろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5096 caratteri · 10 schermate
もっと具体的に言えば、氏はその幾分浪漫的な感情を満足させるような景色でなければ描く気にならないのではないか。
もとより自分は、対象の写実が正路であって自己情緒の表現が邪路であると言い切るのではない。いずれもともに正しい道であろう。しかし自己の道がいずれであるかを明瞭に意識しておくことは必要である。小林氏はもちろんそれを意識しておられるであろうが、この意識によって手法上の迷いはかなりに解決せられるはずである。
氏が『麦』によってなしたところは、この方向に進むものとしては、あのままでいいのかもしれない。しかし自己の情緒を中心とする場合には、勢いその情緒の範囲の内に画が局限せられる恐れもある。従って一方には自己の情緒を深め、強め、あるいは分化させる必要が起こって来る。画の上で新境地を開拓するためにはまず内に新境地を開拓しなくてはならないのである。が、また他方では自然について学ぶということも一法であろう。すなわち情緒表現の道と並行して、純粋に写実に努力し、これまで閑却していたさまざまの自然の美を捕えるのである。宋画のある者に見られるような根強い写実は、決して情趣表現の動機から出たものではない。