Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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すずめ

雀

太宰 治

Leggi 雀 (すずめ) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6641 caratteri · 14 schermate

Aozora Bunko

「ツネちゃん、疎開しないのか。」

「あなたたちと一緒よ。死んだって焼けたって、かまやしないじゃないの。」

「すごいものだね。」

と僕は言うより他は無かった。こりゃてっきり、ツネちゃんもあの関西弁と出来ちゃった、やぶれかぶれの大情熱だと僕は内心ひそかに断定を下し、妙に淋しかった。

「雀でも撃って見ようかな。」と言って僕は空気銃を取りあげた。

その射的場で、一ばんむずかしいのは、この雀撃ちという事になっている。ブリキ細工の雀が時計の振子のように左右に動いているのを、小さい鉛の弾で撃つのだ。尻尾に当っても、胴に当っても落ちない。頭の口嘴に近いところを撃たなければ絶対に落ちない。しかし僕は、空気銃の癖を呑み込んでからは、たいてい最初の一発で、これをしとめる事が出来るようになっていた。

ツネちゃんが箱のねじを巻くと、雀は、カッタンカッタンと左右に動きはじめる。僕はねらいをつけた。引金をひく。

カッタンカッタン。

当らないのだ。

「どうしたの?」とツネちゃんは、僕がたいてい最初の一発でしとめるのを知っているので、不審そうな顔をしてそう言う。

「どいてくれ、お前が目ざわりでいけないのだ。