Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

Leggi 雑居家族 (ざっきょかぞく) di 壺井 栄 (つぼいさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 140.106 caratteri · 283 schermate

Aozora Bunko

わざと返辞をしない音枝におかまいなく、安江たちがいないとなると浜子は急に大きくなって、さっさと台所へいった。やがてことこととまないたが鳴り出したのは、おこうこを刻んでいるらしい。それはともかくとして、どういうのか浜子は、近ごろやたらとおとなたちをまね、肉や魚をきらったりする。好きだったさしみさえ、このごろは見ただけで胸がむかつくというのだ。そんなこともあわせて思い出しながら、浜子のわがままを許しがたくなった音枝は、針箱をかたづけもせずに浜子のあとをおった。そして、流しのそばに立ったままはしを動かしている浜子に、おこった声で、

「浜ちゃん、いくらなんだって、このごろのあんた、ひどいわよ。ひと、馬鹿にして。」

しかし浜子ははしの手をやすめもせずに、

「かんべんしてよ。だって、進くんち、お茶がないのよ。さゆ飲ますんだもの。さゆって、生ぐさくてむかむかするわね。」

わざとらしくさらさらと茶づけの音をたてて、

「あ、うまかった。――男所帯って、だめね。わたし、進くんのお嫁さんになってあげよかっていったのよ。そしたら……」

そのとき、いきおいよく玄関があき、一瞬堅くなったところへ、冬太郎の元気な声で、