Classici giapponesi con furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Leggi 雑居家族 (ざっきょかぞく) di 壺井 栄 (つぼいさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 140.106 caratteri · 283 schermate
そう思って、思いきって千円だけ宝くじを買った。二十枚あれば多少のあたりがあろうと思ったのだ。抽せん発表の日には新聞を三つも買って目をさらにしてさがした。せめて残念賞でもと一つ一つの活字に目をこらしたがだめだった。ままよ! と手をつけ、それ以来ちびちび使っているのだが、今こそそれをいかさねば、もう一生浮ばれない気がする。これまでだとて、彼は彼なりの商魂を発揮して、何かやろうと思いついては相談をもちかけていたのだが、おせいや二三子はてんからバカにしてうけつけなかっただけだ。――と彼は思う。たとえば、屋台の支那そばやをやろうといったこともある。どこかの軒先をかりて、今川焼屋をやろうともいった。そのたびに二三子は、
――おとうさんたら、ろくなこと思いつかないんだから……
と、突っぱねてしまうし、おせいはおせいで、嘆かわしげに、
――そんなみみっちい商売だってもとでがいるんですからね。それより、わたしはわが身をもとでにして働く……
そういって通い女中をはじめたのだ。働き出すとおせいは途方もなくかさにかかったものいいをするようになり、二三子と組んで皮肉をいうようになった。