Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

Leggi 雑居家族 (ざっきょかぞく) di 壺井 栄 (つぼいさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 140.106 caratteri · 283 schermate

Aozora Bunko

「ごめんなさい。花、すぐ買ってくる。」

そうはいいながらも、がったりとした様子でたたまるようにくたくたとその場へすわりこむと、さすがに安江もいつもとちがう娘に気づいて、

「どうしたの、走ってきたような顔してさ。」

やさしくいわれると音枝は急に気がゆりて、子供のように泣きべそをかきながら、

「困ったのよ、おかあさん、困ってしまったのよ。浜ちゃんたら、どこにいるか、わかんないのよ――」

おとといの浜子のことと、きょうの音枝の三時間にわたる動きを聞くと、今度は安江の方がだまりこんでしまった。

「おかあさん、ごめんなさい。おかあさんに相談しないで、わるかったわ。ね、ごめんなさい。」

「…………」

「でも、わたし、あとでいうつもりだったのよ。おかあさんの仕事がすんでから、いうつもりだったのよ。わたしの浅知恵だったわ。ね、ごめんなさいね。」

「…………」

「ね、おかあさん、心配しないで。わたし、きっとさがし出してくるわ。」

「…………」

安江はぷいと立って部屋のふすまを立ててしまったが、しばらくすると肩をいからすようにして出てきて、まださっきのままの場所を動かずに思案している音枝に、