Classici giapponesi con furigana
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あめあがる
雨あがる
山本 周五郎
Leggi 雨あがる (あめあがる) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.794 caratteri · 43 schermate
説教節の爺さんは少し中風ぎみであるが、特に責任を感じたというふうで、誰よりも熱心に奔走していた。
どうやら用意がととのう頃には、黄昏の濃くなった部屋に(主人の好意で)八間の灯がともされ、行燈も三ところに出された。
「さあ男の人たちは旦那とごいっしょに坐って下さい、あとはもう運ぶだけだから」
女たちはこう云ってせきたてた。
「――うちのにお燗番をさせちゃだめですよ、燗のつくまえに飲んじまいますからね」
すると脇にいた女が、それではおまえさんの燗鍋はいつも温まるひまがないだろう、など云い、きゃあと笑い罵りあった。
伊兵衛は宿の主人夫婦と並んで坐った。男たちもそれぞれに席を取った。炉にかけた大きな鍋には、燗徳利が七八本も立っていて、膳が運ばれると、宿の女中がそれをみんなの膳に配った。
そして賑やかな酒宴が始まった。
「どうです、こうずらりっと肴が並んで、どっしりとこう猪口を持ったかたちなんてえものは、豪勢なものじゃありませんか、公方様にでもなったような心もちですぜ」
「あんまり気取んなさんな、うしろへひっくり返ると危ねえから」
伊兵衛は尻下りの眼でかれらを眺めながら、いかにも嬉しそうにぐいぐい飲んでいた。