Classici giapponesi con furigana
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ゆき
雪
楠田 匡介
Leggi 雪 (ゆき) di 楠田 匡介 (くすだきょうすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 24.792 caratteri · 50 schermate
ぼっと赤味がその顔にさして来た。
警部は呼鈴をならして、あの日現場の外を見廻って、その外部の状況報告を書いた巡査を呼んでもらった。非番であったか、和服の上から外套を羽織ってその若い巡査はすぐやってきた。
「お休みの所を……このね、君の報告にある事で思い出したんですがね……外廻りの事項の中に、あの現場の煙筒に薄く雪が積ってあった、とありますがこれは間違いではないでしょうね」
「ええ」と巡査はその報告書を手に取って見ていたが「は、絶対に相違ありません」
「じゃ雪はあの夜十時過ぎにやんだ筈だが又ふったのですね」
「ええそうです」
「幾時ごろだろう? それを知り度いのですがね」
「はああの雪は、一時三十分ごろから、又少しふり出して約十分位でやみました。その後は月が出たと思っています」
「え! 一時半ごろ! それは……だが君はその時間を正確に証明してくれる事が出来る?」
「ええ出来ると思います。その巡ら日記にも記入したようにも思っています……ああ何んなら念のため入港中の船の当直日記でもご覧いただいたらと思いますが」
「いや有難う」
警部はそう言って巡ら日記を取り寄せる一方、こおりで港に入ったままでいる二隻の船に問い合せの手紙を書いた。