Classici giapponesi con furigana
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ゆきのやどり
雪の宿り
神西 清
Leggi 雪の宿り (ゆきのやどり) di 神西 清 (じんざいきよし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.995 caratteri · 51 schermate
わたくしどもは、兼ねて用意の糒などで腹をこしらえ、お文庫の残った上はその壁にせめて小屋なりと差掛け、警固いたさねばなりませんので、寄り寄りその手筈を調えておりました所、表の御門から雑兵およそ三四十人ばかり、どっとばかり押し入って参ったのでございます。その暫く前に二三人の足軽らしい者が、お庭先へ入っては参りましたが、青侍の制止におとなしく引き退りましたので、そのまま気にも留めずにいたのでございます。その同勢三四十人の形の凄まじさと申したら、悪鬼羅刹とはこのことでございましょうか、裸身の上に申訳ばかりの胴丸、臑当を着けた者は半数もありますことか、その余の者は思い思いの半裸のすがた、抜身の大刀を肩にした数人の者を先登に、あとは一抱えもあろうかと思われるばかりの檜の丸太を四五人して舁いで参る者もあり、空手で踊りつつ来る者もあり、あっと申す暇もなくわたくしどもは、お文倉との間を隔てられてしまったのでございます。刀の鞘を払って走せ向った血気の青侍二三名は、忽ちその大丸太の一薙ぎに遇い、脳漿散乱して仆れ伏します。その間にもはや別の丸太を引っ背負って、南面の大扉にえいおうの掛声も猛に打ち当っておる者もございます。