Classici giapponesi con furigana
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ゆきやなぎ
雪柳
泉 鏡花
Leggi 雪柳 (ゆきやなぎ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.054 caratteri · 90 schermate
いずれ二三人よんでお附合に一杯、という心づもり。もっとも家内の心づけ、出ず入らずに、なにがしの商品切手というのを、水引で袱紗で懐中にして、まじまじ、そこに控えている年配の男をついでにお察し下さるように――
で、酌人は酌人、ひらひらか、ちらちら、として、さてお肴、が、何分刺身はあやまる。……菎蒻、菎蒻がいい。おでんとしようと、柳町の事を思いながら一方を見ると、歌麿の蜑女と向合って「発菩提心。」という横額が掛っている。
亡くなった洞斎が遣りそうな好みだ、と思うと、床の間の置物が鼻の穴の目立って大きい、真黒な土の達磨。
花活に……菖蒲にしては葉が細い。優しい白い杜若、それに姫百合、その床の掛物に払子を描いた、楽書同然の、また悪く筆意を見せて毛を刎ねた上に、「喝。」と太筆が一字睨んでいる。杜若、姫百合の、およそ花にも恥じよ、「喝。」何たるものぞ、これだから、私は禅が。……
はてな、雪の家の、ここの旦那なるものが変に「喝。」がった難物かも計られぬ。……
「ああ、はじめまして、あなたが間淵さんの、お娘ご。」
そこへ、一枚着換えた風俗で、きちんとして、茶を持ってきたのが、むかし、曳船で見たお冬さんに肖如……といううちにも、家業柄に似ず顔を紅うした。