Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うんなんしゅびへい

雲南守備兵

木村 荘十

Leggi 雲南守備兵 (うんなんしゅびへい) di 木村 荘十 (きむらそうじゅう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.859 caratteri · 76 schermate

Aozora Bunko

「兄さん、本当だね、馬も一緒だね」

「春生、分るのか、そんなことまで分るのか」

「分るねえ、陳さん、赤い火がゆれているのまで分るさ。声も足音もちゃんと聞えるし……」

春生は、努めて晴々と兄に云った。

「兄さん、あたいにはまだ色々なことが分るんだよ。もう陳さんや、老先生に色々なことを教わったし、学校へあがって勉強すれば、眼明きに出来ないような仕事も出来ると思うんだ」

「むむッ」

「老先生……そうですね」

山の稜線を下って静かに動く長蛇の灯を見ていた老人が、春生の言葉に振り返った。

「そうだとも、今に何でも出来るようになる」

そして孫に改まって訊ねた。

「洪将軍の兵と沈大佐の兵とではどうだな」

「守備隊には洪将軍の息のかかった連中が多いですからね。いざとなるとどうなるか。この兵変は長引くかも知れませんね」

「孫軍曹、決行するなら今夜だね」

「え?」

「箇旧を脱出するなら今夜をおいて外はない。わしの、あの小さな熔鉱炉で出来た錫と通鑑を貸そう。二人を連れて行ったらどうだ」

「でも、それでは老人が……」

「いや、わしのことなら心配はいらない」

老人は、孫を促して小屋へ引き返すと、キラキラ光る錫の延棒を出して云った。