Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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らいほうとうものがたり

雷峯塔物語

田中 貢太郎

Leggi 雷峯塔物語 (らいほうとうものがたり) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.606 caratteri · 45 schermate

Aozora Bunko

許宣と白娘子はその夜から夫婦となった。

許宣の許へ白娘子が来てからまた半年ばかりになった。ある日、それは二月の中旬のことであった。許宣は二三人の朋友と散策して臥仏寺へ往った。その日は風の暖かな佳い日であったから参詣人が多かった。許宣の一行は、その参詣人に交って臥仏の前へ往き、それから引返して門の外へ出た。そこには売卜者や物売る人達が店を並べていた。その人びとの間に交って一人の道人が薬を売り符水を施していた。道人は許宣の顔を見ると驚いて叫んだ。

「あなたの頭の上には、一すじの邪気が立っている。あなたの体には、怪しい物が纏うている、用心しなくては命があぶない」

許宣は非常に体が衰弱して気分がすぐれなかった。それに白娘子に対して抱いている疑念もあった。彼はそれを聞くと恐ろしくなった。地べたに頭をすりつけるようにして言った。

「どうか私を助けてください」

道人は頷いて符を二枚出した。

「これをあげるから、何人にも知らさずに、一枚は髪の中へ挟み、一枚は今晩三更に焼くがいい」

許宣はそれをもらうと朋友に別れて家へ帰り、一枚は頭の髪に挟み、一枚は三更になって焼こうと思って、白娘子に知らさずに時刻のくるのを待っていた。