Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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でんきばと

電気鳩

海野 十三

Leggi 電気鳩 (でんきばと) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.465 caratteri · 52 schermate

Aozora Bunko

電気鳩をだそう」

「よし、電気鳩だ」

スパイ団長は、ついにおそろしい電気鳩をぱっとはなしました。

高一は、それをきいておどろきました。

きゃ、きゃんきゃんきゃん。

まもなくマルのかなしいさけびごえがきこえます。あわれ忠犬マルも、電気鳩にやられたようすです。

高一はたるの中で、歯をくいしばってざんねんがりました。しかし、電気鳩にかかっては、マルはどうすることもできますまい。

「これでいい。ああ、ほねをおらせおった」

と、これはわる者のためいきです。

トラックは、四、五時間も走りつづけたのち、港につきました。

たるはそこで船のそこへつみかえられました。それは、外国の貨物船のなかでした。

その夜、高一ははじめて、すこし手のいましめのなわをゆるめられ、そして、ごはんがわりに、五つ六つのりんごがたるのなかになげこまれました。なんというひどいことでしょう。

わる者は、また、たるのふたをしっかりしめて、でていってしまいました。

ごとごとときかいのなる音がして、汽船は港をでてゆくようすです。

「どこへゆくのだろう。そして、ぼくやミドリをさらっていってどうする気なんだろう」