Classici giapponesi con furigana
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れいこんだいじゅうごうのひみつ
霊魂第十号の秘密
海野 十三
Leggi 霊魂第十号の秘密 (れいこんだいじゅうごうのひみつ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 43.100 caratteri · 86 schermate
聖者の声
この奇怪なる出来事の間、場内は墓場のようにしずまりかえっていた。
また、治明博士は、この間、目は見え、耳は聞えるが、ふしぎに声が出ず、五体は金しばりになったように、舞台の上の肘かけ椅子の上に密着していて、動くとができなかった。ただ、その間に、博士は天の一角からふしぎな声を聞いた。
「……汝の願いは、今やとげられた。汝の子の肉体から、呪われたる霊魂は追放せられ、汝の子の霊魂がそれにかわって入り、すべて元のとおりになった。これで汝は満足したはずである。さらば……」
その声! その声こそ、聖者アクチニオ四十五世の声にちがいなかった。
「ははあ。かたじけなし」
と治明博士は心の中に感謝を爆発させて、アクチニオ四十五世の名をたたえた。そのときに、高き空間を飛び行く聖者の姿が見えた。聖者は白い衣を長く引き、金色の光に包まれていた。その右側に、やせこけた色の黒い人物がつき従っていた。それは殉教者ロザレにまぎれもなかった。聖者アクチニオ四十五世の左手は、ふわふわとした絹わたのようなものを掴んでぶら下げていた。よく見ると、その絹わたのようなものの中には、二つの眼のようなものが、苦しそうにぐるぐる動いていた。