Classici giapponesi con furigana
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せいしゅんのぎゃくせつ
青春の逆説
織田 作之助
Leggi 青春の逆説 (せいしゅんのぎゃくせつ) di 織田 作之助 (おださくのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.593 caratteri · 325 schermate
行くなら早い方が良いぞ。じらすのは悪い。君のにおいがもう二階までにおってるからね。奴さん気が気じゃないよ。君のように、そうものごとにいちいちこだわってると、北山みたいに頭がはげあがるよ」
土門に言われて、豹一は、(そうだ。このまま編輯長に会わずに帰るのは、かえって失礼になる。たとえ辞めるにしても一応断ってからにするのが礼儀だ)と、思いながら、やっと二階への階段をあがって行った。
その気の弱さと紙一重の裏あわせになっている豹一の気持から推して、普通なら、黙ってしまうところだった。そしてお互い気まずい想いをし、あげくは、相手が怒っているだろうと気をまわして、その必要もないのに敵愾心すら抱くような破目になるところだった。だから、そのように編輯長に会う気になれたことは、豹一にとっては嬉しかった。
果して結果はよかった。編輯長は豹一の顔を見るなり、
「どないしてたんや? えらい心配してたんやぜ。君、物凄い立廻りやった言うことやな」笑いながら言った。
「はあ。そのことでお詫び……」と、豹一が言いかけるのを、終いまで言わさず、
「構へん。構へん。気にしなや。よその新聞に書かれたぐらいで気にしたらあかん」