Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あおきのしゅっきょう

青木の出京

菊池 寛

Leggi 青木の出京 (あおきのしゅっきょう) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.513 caratteri · 43 schermate

Aozora Bunko

後で露見しようがしまいが、そんなことは平気なんだ。あいつは悪事をやるのまでが天才的だ、という評判だよ。……今だから、いってもいいが、あいつは君が近藤さんのうちを出た時に、何か君が悪いことをやったように、僕たちの間に触れ回っていたよ。僕たちは、むろんそれを、少しも信じなかったがね」といった。

雄吉は、それをきいていると、青木のために土足で踏みにじられたように思った。「貴様は俺に恩を施したつもりでいるのか、貴様から受けた恩なんか、この通り踏みにじってしまったのだ。貴様が、一身を賭して、僕のために保留してくれた近藤家の保護を、俺はこちらから御免を蒙ったのだ」といっているような青木の皮肉な顔を、雄吉はまざまざと想像することができた。

雄吉の心を極度にまで傷つけたことは、彼が青木のために払った犠牲のために、今なお苦しみ続けているのにかかわらず、青木が雄吉のそうした苦痛によってようやく保留し得た保護を、それほど破廉恥に、それほど悪辣に、それほど背信的に踏みにじったことであった。それをきいてから、雄吉は、全人格をもって、青木を恨み、呪詛し、憤らずにはおられなかった。