Classici giapponesi con furigana
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『しずかなるあい』と『しょこくのてんにょ』
『静かなる愛』と『諸国の天女』
宮本 百合子
Leggi 『静かなる愛』と『諸国の天女』 (『しずかなるあい』と『しょこくのてんにょ』) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6495 caratteri · 13 schermate
極端な対比というかもしれないが、昔の奴隷市でも女奴隷は美しい上に必ず強壮でなければならなかったにちがいない。病気という不幸が少くとも人間共通の不幸として、そこへ特別女であるために生じる一層の不幸というものが加わって来ないような生活をつくり出して行きたいと願う心を、私たちは自分の世代の願いとして、否定してはならないのだと思う。
竹内てるよさんは、カリエスという病が不治であることのため徹也という愛児をおいて家を去り、貧窮の底をくぐって、今は、療養の伴侶であり、友である神谷暢氏と夫婦でない、結婚生活でない共同生活を十三年営んでおられる。
「苦しみぬき、もまれぬいてから、人生にはどんなにしても手のとゞかぬ不幸があり、どんなにもがいても、ぬけきれない苦しみがあることや、それに対する諦めや、そしてまたそのために人をうらみ、世をうらむ心を失ってしまったことに気がついた。静かなる愛、それは月の光をすくったような美しくきよらかな母の愛だけが今の私にはのこされている。いずこかに在る徹也よ。母はかくて母の清浄を守り、あなたのふるさとなる躯を、病と貧との中で、清く静かに生かして来た。