Classici giapponesi con furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Leggi 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.327 caratteri · 43 schermate
一日に百両づつみ二包みずつ掏りかえて行ったとしても、わずか半年で千両箱の三十ぐらいは空になる」
「いかにも!」
「……そこで、その金はどうした? 最初のうちならともかく、おいおい金高が多くなれば、ちょっとやそっとの場所へ匿しておけるもんじゃない。……無理に通用させるからこそ十両は十両で通るが、天保の改鋳以来、金分はほんの二分。……そんなものを金座の人間ともあろうものが、後生大事にかかえちゃいない。……吹屋の棟梁と結託して小判を吹きわけて純金分だけにしておけば、ほんのわずかの量ですむ。……まあ、手前はこう睨んだ。純金分にすると、なるほど金目はへるようだが、何年か後に、どこかの山の中へでもこっそり吹屋をつくって、元の小判に吹きかえればいいわけ。餅屋は餅屋で、そんなことはわけはない。……ところで、それにしたって、それだけのものを金座のなかへ匿しておくというのはあぶない。なんとかして、そとへ持ちだしたいと思うでしょう。その末、思いついたのがつまり烏凧。……ねえ、藤波さん、金座の烏凧にかぎって、ひどく重みがついていて、なんとなく高くあがれずに下まわるのはそのせいです。