Classici giapponesi con furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Leggi 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.832 caratteri · 24 schermate
「お次ぎはなんだ」
「………」
顎十郎は、懐手をしたまま不得要領な顔をしていたが、フンと鼻で笑って、
「お次ぎは……俺の命か」
職人は、たちまち人がちがったような凄惨な面つきになって、
「ちッ、痴だと思って、油断したばっかりに!」
腹掛けの丼の中へ手を突っこんでギラリと匕首を引きぬくと、縁に飛び上りざま、
「くたばれ!」
片手薙に突きかかるのを、肱を掴んで庭先へ突放し、
「じたばたするな……高麗芝を荒すと、叔父がおこるぞ」
とても手に合う相手でないと思ったか、職人は匕首を下げたまま血走った眼をキョトキョトと裏木戸のほうへ走らせながら、
「野郎……桝落しにかけやがったか!」
顎十部は、依然たる泰平な面もちで、
「冗談言うな、……裏木戸はちゃんとあいている。……俺は手先じゃねえ、例繰方だ。盗人の肩に手をかけるような真似はしないのだ。……さア、逃げ出せ、……あとで手先を向けてやる」
呆気にとられて、棒立になっているのへ、
「おい、お前は狐だろう」
「えッ、なんだとッ」
「笠森稲荷から叔父を呼び出しにくる以上、狐の眷属に相違あるまい」
職人は、ジリジリとあとしざりをしながら、