Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Leggi 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.832 caratteri · 24 schermate
四十になってからの一人ッ子なので、まるで眼の中へでも入れたいような可愛がりよう。なんでも、うん、よし、よし。したいほうだいに甘やかしている。甥の阿古十郎が、
「叔父上、本所石原の岩おこしで歯ざわりは手強いが甘いですナ。しょせん、だらしがねえと言うべきでしょう」
と、遠慮なくいちばん痛いところを突っついて、庄兵衛を歯噛みさせる。
……それから、もうひとつは、万年青つくり。このほうは、まるで狂人沙汰。
万年青
万年青つくりは天保以来の流行物で、その頃でさえ一葉二百金などというのも珍らしくなかったが、嘉永三年になると、一鉢八千両という天晃竜の大物が出た。
この取引があまり法外で、世風に害があるというので、嘉永五年になってとうとう売買を禁じたが、なかなかそんなことで下火にはならない。禁令のおかげで却って人気が出て、文久のはじめごろは猫も杓子も万年青つくり、仕事もなにも放りぱなしで、壌士は京都の七条土に限るのそうろうの、浅蜊の煮汁をやればいいのとさんざんに凝りぬく。
庄兵衛は凝り屋の総大将で、月番があけると、朝から晩まで万年青の葉を洗って日をくらす。なかんずく、錦明宝という剣葉畝目地白覆輪の万年青をなめずらんばかりに大切にし、どこの町端の『万年青合せ』