Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふうぼう

風貌

小山 清

Leggi 風貌 (ふうぼう) di 小山 清 (こやまきよし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.448 caratteri · 32 schermate

Aozora Bunko

自分でも虫の処理など出来ると思って云っているのではない。もし私が太宰といっしょに虫をとりに行ったとすれば、太宰の口真似で云うと『おもてに快楽をよそおい、内には恨み骨髄』というところだろう。のちのちまで、何かにつけては、思い出して口惜しがる筈である。いま私は、あのとき太宰の『おつきあい』に、私がおつきあいしていたら、どんなものだったろうと考える。三鷹のちょっと先きの栗林で青虫を見つけ、一ぴきではいけない十ぴきばかり持って帰ったとする。それを太宰がむしるのだ。彼は眉根をしかめ、固く目をつぶって、唇は青ざめている。ふうふう息を弾ませている。あの細い指で青虫を二つにむしるのだ。彼が卒倒しなければ幸いである。二ひき目をむしる段になると、いま正に泣きだしそうである。」

なんという執拗な愛情であろう。

桜桃忌の席上で井伏さんは云った。「私は太宰には情熱をかけました。」私は井伏さんのほかに太宰治の師のいないことを確信している。

武田神社へ行ったあくる日、私は三鷹へ帰った。太宰さんは、「君の手はいやにねばっこいね。」と云いながら、私の手を握って、「離れてつくということがある。