Classici giapponesi con furigana
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げかしつ
高野聖
泉 鏡花
Leggi 高野聖 (げかしつ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.264 caratteri · 104 schermate
ただいまとても別にぶちょうほうのあったわけではござりませんが、股引きが破れまして、膝から下が露出しでござりますので、見苦しいと、こんなにおっしゃります、へい、御規則も心得ないではござりませんが、つい届きませんもんで、へい、だしぬけにこら! って喚かれましたのに驚きまして、いまだに胸がどきどきいたしまする」
壮佼はしきりに頷けり。
「むむ、そうだろう。気の小さい維新前の者は得て巡的をこわがるやつよ。なんだ、高がこれ股引きがねえからとって、ぎょうさんに咎め立てをするにゃあ当たらねえ。主の抱え車じゃあるめえし、ふむ、よけいなおせっかいよ、なあ爺さん、向こうから謂わねえたって、この寒いのに股引きはこっちで穿きてえや、そこがめいめいの内証で穿けねえから、穿けねえのだ。何も穿かねえというんじゃねえ。しかもお提灯より見っこのねえ闇夜だろうじゃねえか、風俗も糸瓜もあるもんか。うぬが商売で寒い思いをするからたって、何も人民にあたるにゃあ及ばねえ。ん! 寒鴉め。あんなやつもめったにゃねえよ、往来の少ない処なら、昼だってひよぐるぐらいは大目に見てくれらあ、業腹な。おらあ別に人の褌襠で相撲を取るにもあたらねえが、これが若いものでもあることか、かわいそうによぼよぼの爺さんだ。