Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おにたいじ

鬼退治

下村 千秋

Leggi 鬼退治 (おにたいじ) di 下村 千秋 (しもむらちあき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5214 caratteri · 11 schermate

Aozora Bunko

ところが、この男も退治に出かけた次の朝、片足半分食い取られ、おまけに鼻や耳や頬っぺたまでかみ切られて、おいおい泣きながら地べたを這うようにして逃げ帰って来た。

それを見た村の人たちは、始めはわれもわれもと鬼退治に行きたがったのに、今はだれ一人それを言い出すものもなかった。

「あの男でさえあんな目にあって来たんだから、おれなんか問題にならない。」と弱音を吐くものも出て来た。

もうだれもくじ引きをしようとはしなかった。

この時、弱虫の勘太郎が、

「だれも行けないなら、おれが行って立派に退治して来て見せよう。」と言い出した。

それを聞いていた村の人たちは、また笑い出した。

「お前に出来たら、この暑いのに雪が降るよ。」

「いやその雪が見たい。一つ退治してもらいたいもんだ。」

「お前の体じゃ鬼も食べでがあるまいが、鬼も食わないよりましだろう。一つ御馳走をしてやるさ。」

村の人たちはてんでにそんなことを言っては勘太郎をひやかした。けれど勘太郎はすました顔をして、

「馬鹿力さえあれば鬼退治が出来ると思っているのがおかしいよ。おれはそんな力はないから腕っぷしで退治しようとは思わん。