Classici giapponesi con furigana
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まぞう
魔像
林 不忘
Leggi 魔像 (まぞう) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 131.494 caratteri · 260 schermate
│ 喧嘩渡世 │
│ よろづ喧嘩買ひ入れ申し候 │
└────────────────┘
お命頂戴
一
神田、帯屋小路、
『喧嘩渡世』――という、奇抜な看板をあげた千本格子の家。よろず喧嘩買い入れ申し候、は実にふざけ切っているようで、これが決してふざけているのではない、正真正銘の真面目な稼業なので――。
芸州浪人の茨右近という男、これが、その、よろず喧嘩買い入れの喧嘩師で、叩くとかあんと音のしそうな、江戸前の生のいい姐御がひとり、お約束の立て膝に朱羅宇の長煙管、その喧嘩渡世の長火鉢のむこうで、プカアリ、プカリたばこをふかしていようという――知らずのお絃。
どうして『知らず』のお絃というかといえば、このお絃、浮世絵師が夢に見そうないい女で、二十七、八の脂の乗り切った女ざかり、とにかく、凄いような美人なのが、性来の侠気が禍いして、いつの間にかこうして女遊人に身を持ち崩し、右手の甲に墨青々と彫りこんだ二行の文身。曰く、御意見無用、いのち不知。この命知らずが、知らずのお絃の異名をとった謂れなのだが――それはそれとして。
ここに、世にも不思議なのは、主人の茨右近である。