Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はとつかい

鳩つかひ

大倉 燁子

Leggi 鳩つかひ (はとつかい) di 大倉 燁子 (おおくらてるこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.680 caratteri · 30 schermate

Aozora Bunko

「気分はどうだね」

赤星はちょっと頭を下げて居ずまいを直した。

「癪に触るじゃありませんか、この漫画――」と云って、投げた新聞を拾って漫画のところを示しながら、

「吾々が生命を賭して戦っているのを、世間はちっとも汲んでくれないんだ」

「仕方がないよ。――時に、今、杉山氏を見舞って来た。鳩は何日頃放したらいいか君に訊いておいてくれ、と云っていたよ。君、ダイヤをつけてやっても大丈夫かね。どういう戦術が君にはあるんだか知らないが――」

赤星はにこにこ笑いながら、

「余り失敗ばかりするんで残念で堪らない。しかし、今度はうまくやる積りです。万事最後に話しますが、ダイヤは偽物を造ってあるから、奪われたところで大した損害にはならないんだ」と云ったが、急に話を変え、

「唖の権の居所は分りましたか?」

「居所は分ってる。お茶の水の橋の下だが、昨夜出たぎり帰らないんだ」

「そんな事だろうと思っていた。もう彼奴はそこへは帰らないでしょう」赤星はそれなり口を噤ぐんで考え込んでいたが、ふと顔を上げると少し改った口調で、

「僕はやっとの事であの鳩がどの辺からやって来たか、略々見当がついたのでこれから調査に出かけるんだ。