Classici giapponesi con furigana
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なるとひちょう
鳴門秘帖(三)
吉川 英治
Leggi 鳴門秘帖(三) (なるとひちょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 261.216 caratteri · 521 schermate
「ウ、なるほど」
「ことに、お家様には可愛がられている大勘なので、こんどのことも、嫌とはいえずに頼まれたことだろうと思います」
「そういう仲じゃ無理はねえ、そして、お久良は今大阪にいるはずだが、どうしてそんな打合せができたのか」
「ちょうど、先々月の月半ばでした」
「ウム」
と、胸で日数を繰っている。
「お久良様からきた飛脚をうけて、棟梁が何か心配そうに考えていました。と、それから三、四日――そうだ十九日の晩」
「えっ、十九日の晩?」
と、思わず、おうむ返しに眼八の返辞が出たのは、胸で繰ッていた日数から推して、それが、ぴったりと四国屋の商船が、大阪表から阿波へさして出た日に符合していたので。
「ウーム……それから」と、笑壺にいって一心に聞く。
「その十九日の朝、棟梁が突然、小松島に長崎型の船が入っているから、仕事のために見ておこうといって出かけました。わっしも、自分から頼んでついてゆくと、向うへ着いたのはもう夕方で、浜へ行ったが、そんな船は見当たらねえんです。で――妙だなと思ったから、棟梁、どこなんで? と聞くと、沖だよ、だが源、てめえ今日のことは、親兄弟にも洩らしちゃいけねえぞ、そういって、固く口止めされたんで……」