Classici giapponesi con furigana
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なるとひちょう
鳴門秘帖(三)
吉川 英治
Leggi 鳴門秘帖(三) (なるとひちょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 261.216 caratteri · 521 schermate
弦之丞の召捕をすました後で、大勘をはじめそいつらも、芋づるにあげてしまおう下心で聞いたのが、海鳥のように、巣を定めない抜荷屋では、いくら釘抜きでも手がつけられない。
長崎沖渡しで、蛮船から禁制の火薬や兵器を買いこむため、一時、蜂須賀家を利用した抜荷屋のともがらが、いまだに近海の野々島、出羽島、弁天島あたりに巣を食っていて、手のつけられない海辺漂泊者となっている。
山の山窩、海の抜荷屋、どっちもどっちのしろものだ。
「じゃ、まあ、それはいいとして……」と、匙を投げて「由岐の浜へあがってからどうしていた?」
「あっしはすぐに、潮水浸しになったお両人の刀を、大黒宗理の所へ頼んでくれと渡されて、棟梁と別れました」
「そこは?」
「八幡様の森でした」
「弦之丞と口をきいたか」
「あっしがいる間は、棟梁もその人も、黙りあっておりました。もっとも、女のほうが、だいぶ水を呑んでいたので、その手当てにも追われていたんで」
で――眼八の腹の中の口書は、さっき、中年の小僧がしゃべった話とぴったり継目が合ってきた。
「そうか、それですっかり事情が分った。まア、今のところじゃこの辺でよかろう、オイ源次、立ってくれ」