Classici giapponesi con furigana
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おうがいぎょしとはだれぞ
鴎外漁史とは誰ぞ
Leggi 鴎外漁史とは誰ぞ (おうがいぎょしとはだれぞ) di Mori Ōgai (森 鴎外) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6099 caratteri · 12 schermate
敵が鴎外と云う名を標的にして矢を放つ最中に、予は鴎外という名を署する事を廃めた。矢は蝟毛の如く的に立っても、予は痛いとも思わなかった。人が鴎外という影を捉えて騒いだ時も、その騒ぎの止んだ後も、形は故の如くで、我は故の我である。啻に故の我なるのみでは無い、予はその後も学んでいて、その進歩は破鼈の行くが如きながらも、一日を過ぎれば一日の長を得て居る。予は私に信ずる。今この陬邑に在って予を見るものは、必ずや怨不平の音の我口から出ぬを知るであろう。予は心身共に健で、この新年の如く、多少の閑情雅趣を占め得たことは、かつて書生たり留学生たりし時代より以後には、ほとんど無い。我学友はあるいは台湾に往き、あるいは欧羅巴に遊ぶ途次、わざわざ門司から舟を下りて予を訪うてくれる。中にはまた酔興にも東京から来て、ここに泊まって居て共に学ぶものさえある。我官僚は初の間は虚名の先ず伝ったために、あるいは小説家を以て予を待ったこともあったが、今は漸くその非を悟ってくれたらしい。予と相交り相語る人は少いながら、一入親しい。予はめさまし草を以て、相更らず公衆に対しても語って居る。