Classici giapponesi con furigana
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こくしかんさつじんじけん
黒死館殺人事件
小栗 虫太郎
Leggi 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) di 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 296.741 caratteri · 584 schermate
いまもあの可憐な空気の精が、驚くべき奇蹟を演じて遁れ去ってしまったところなんですよ。それにレヴェズさん、犯人は Sylphus と男性に変えているのですが、貴方は、その風精が誰であるか御存じありませんか」
「なに、儂が知らんかって※(感嘆符疑問符、1-8-78) いや、お互いに洒落は止めにしましょう」レヴェズ氏は反撃を喰ったように狼狽えたが、その時、不遜をきわめていたクリヴォフ夫人の態度に、突如竦んだような影が差した。そして、たぶん衝動的に起ったらしい、どこか彼女のものでないような声が発せられた。
「法水さん、私は見ました。その男というのを確かに見ましたわ。昨夜私の室に入って来たのが、たぶんその風精ではないかと思うんです」
「なに、風精を」熊城の仏頂面が不意に硬くなった。「しかし、その時扉には、鍵が下りていたのでしょうな」
「勿論そうでした。それが不思議にも開かれたのですわ。そして、背の高い痩せぎすな男が、薄暗い扉の前に立っているのを見たのです」クリヴォフ夫人は異様に舌のもつれたような声だったが語り続けた。「私は十一時頃でしたが、寝室へ入る際に確かに鍵を下しました。