Classici giapponesi con furigana
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くろゆり
黒百合
泉 鏡花
Leggi 黒百合 (くろゆり) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 78.148 caratteri · 154 schermate
」
「何、お兼に逢った、加賀といえばつい近所へ来ているのか。」
「さようでござります、この頃盛に工事を起しました、倶利伽羅鉄道の工夫の中へ交り込んで、目星いのをまた二三人も引抜いて同志につけようッて働いておりますんで。一体富山でしばらく働いたそうでござりますに、貴方をお見着け申さなんだのは、姉御が一代の大脱落でござりましょう。その代り素ばらしいのを一名、こりゃ、華族で盗賊だと申しますから、味方には誂向き、いざとなりゃ、船の一艘ぐらい土蔵を開けて出来るんでござります。金主がつけば竜に翼だ、小主公、そろそろ時節到来でござりましょうよ。」と慶造が勇むに引代え、若山は打悄れて、ありしその人とは思われず。渠は非職海軍大佐某氏の息、理学士の学位あって、しかも父とともに社会の暗雲に蔽われた、一座の兇星であるものを!
五十一
慶造は言効なしとや、握拳を膝に置き、面を犯さんず、意気組見えたり。
「小主公、貴方はなぜそう弱くおなんなすったね、病なんざ気で勝つもんです。大方何でしょう、そんな引込思案をなさいますのは、目のためじゃあござりますまい。かえってその御病気のために、生命も用らないという女のあるせいでしょう。