Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
つづみくらべ
鼓くらべ
山本 周五郎
Leggi 鼓くらべ (つづみくらべ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8577 caratteri · 18 schermate
なかには万人に一人も経験することのないような、恐しいことも味わいました。そして世の中に起る多くの苦しみや悲しみは人と人とが憎みあったり、嫉みあったり、自分の欲に負かされたりするところから来るのだということを知りました。……わたくしにはいま、色々なことがはっきりと分ります。命はそう長いものではございません、すべてが瞬くうちに過ぎ去ってしまいます、人はもっともっと譲り合わなくてはいけません、もっともっと慈悲を持ち合わなくてはいけないのです」
老人の言葉は静かで、少しも押しつけがましい響を持っていなかった。それで斯ういう風な話を聞いたあとでは、ふしぎにお留伊は心が温かく和やかになるのを感じた。
「いつか能登屋がどうしたとか仰有っていましたが」
或日老人が訊いた。「……津幡の能登屋といえば名高い海産物問屋だと存じますが、こちらさまとなにか訳があるのでございますか」
「別にむずかしい訳ではないのだけれど、お正月に金沢のお城で鼓くらべがあるの、それでこの近郊からは能登屋のお宇多という人とあたしと、二人がお城へ上ることになったんです」
新年の嘉例として、領主在国のときには金沢の城中で観能がある。