일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いなか、の、じけん

いなか、の、じけん

夢野 久作

夢野 久作의 いなか、の、じけん을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 39,535자 · 78화면

아오조라 문고

赤い松原

それ以来この部落ではアリバイという言葉が全く別の意味で流行している。

赤い松原

海岸沿いの国有防風林の松原の中に、托鉢坊主とチョンガレ夫婦とが、向い合わせの蒲鉾小舎を作って住んでいた。

三人は極めて仲がいいらしく、毎朝一緒に松原を出て、一里ばかり離れた都会に貰いに行く。そうして帰りには又どこかで落ち合って、何かしら機嫌よく語り合いながら帰って来るのであった。月のいい晩なぞは、よくその松原から浮き上るような面白い音がきこえるので、村の若い者が物好きに覗いてみると蒲鉾小舎の横の空地で、チョンガレ夫婦のペコペコ三味線と四つ竹(肉の厚い竹片を、二枚宛両手に持って、打ち合わせながら囃すもの)の拍子に合わせて、向う鉢巻の坊主が踊っていたりした。横には焚火と一升徳利なぞがあった。

そのうちに世間が不景気になるにつれて、坊主の方には格別の影響も無い様子であるが、チョンガレ夫婦の貰いが、非常に減った模様で、松原へ帰る途中でも、そんな事かららしく、夫婦で口論をしていることが珍らしくなくなった。或る時なぞは村外れで掴み合いかけているのを、坊主が止めていたという。

ところがそのうちに三人の連れ立った姿が街道に見られなくなって、その代りに頭を青々と丸めて、法衣を着たチョンガレの托鉢姿だけが、村の人の眼につくようになった。