일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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うすゆきしょう

うすゆき抄

久生 十蘭

久生 十蘭의 うすゆき抄(うすゆきしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 30,454자 · 59화면

아오조라 문고

応仁の乱にはじまった大暗黒時代がおおよそ百年あまりもつづいているが、まだ終らない。上は大小名、各地に割拠して戦乱をおこし、下万民、家も畠も顧みるいとまがなく、流賊の態になりさがって諸所を放浪し、ただもう人のものを掠め盗って当座の渇命を医そうとするばかり。かしこの乱暴、ここの一揆と、世をあげて動乱している中で、そうした纏綿たる愛の事業がくりひろげられたというのは異様に思われるけれども、当時の小田原という町のありようを考えると、うなずかれることもあるのである。

天文二十年、兵乱に追われ、近畿から小田原へ逃げてきた某という男が相模府中へ入ると、町の数多い小路には塵さえも見られず、ちまたには高館が立並び、城には喬木が森々と繁り、三方の池には白鳥がのどかに泳いでいる。一色というところから板橋というところまで、一里ほどの道の両側に隙間もなく棚を張り、唐の器物やら葡萄牙の珍品やら、山と積みあげて売買いしている。戦場の浅間しい地獄の沙汰を思いかえすと、とても現実のこととは思われず、あまりの勿体なさに涙を流したということであった。

大炊介と行子の最初の出会いはなに気ないことからはじまった。