일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ことのしんじつ

ことの真実

宮本 百合子

宮本 百合子의 ことの真実(ことのしんじつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,470자 · 15화면

아오조라 문고

あの八月九日の夜、新京から真先に遁走を開始した関東軍とその家族とは、三人の子をつれて徒歩でステーションに向う著者にトラックの砂塵をあびせ、列車に優先してのりこみ、ときには飛行機をとばして行方のわからない高官の家族の所在をさがさせまでした。が、八月十五日から数日たってやっと降伏した知らせが届いた満蒙奥地の開拓移民団の正直な老若男女が、ことの意外におどろいて数百名の生死を賭す団の進退をうちあわせようと駆けつけたときには、もうどこにも関東軍の影はなかった。そのために、うちすてられた開拓団のいくつかは、数百名をひとかたまりとして女から子供まで、絶滅させられた。満蒙奥地の住民のそのような怨み、憎悪が開拓団に向けられた理由こそは、関東軍が絶対命令で実行させつづけた住民からの収奪であったのに。きょうになれば、著者の耳目にこのいきさつもつたわっていよう。

とるものもとりあえず新京を脱出した八月九日という日は、十五日より六日も前で、関東軍、役人たちの遁走前奏夜曲であったということを著者は、なにかの思いでこんにち、かえりみるときもあるだろう。新京にいてさえ、一般住民は不意うちをくい、おいていきぼりにあった。