후리가나로 읽는 일본 고전
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あわもりものがたり
『たぬき汁』以後
佐藤 垢石
佐藤 垢石의 『たぬき汁』以後(あわもりものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 118,470자 · 244화면
この名人が縄張りとして跋渉している山は、上州と越後と信州の三国が境する白砂山からはじまり、西へ大高山、赤石山、横手山、渋峠、万座山、猫岳、四阿山、六里ヶ原などの深い渓谷と密林と懸崖であって、その健脚の歩く速さは熊よりも速いと称されるのであるから、この地方の熊共は上原君の体臭を嗅ぐと逸早くどこかへ姿を隠してしまうという。
それでも上原君は、一度熊の臭いを鼻にするとそれを追って追って、追い抜くのである。
だが上原君は獰猛な面構えは持っていない中肉中背で、愛嬌のある黒い丸い顔の持ち主、小さなくりくりした丸い眼がまことに可愛らしい。名人はぼつぼつと語りはじめた。
昔は、槍で熊を突いたそうですが、私は槍を使ったことはありません。専ら筒の短い鉄砲を用いています。筒の短い鉄砲を選んだというのは、私は遠撃ちをしませんからで、また叢林や藪や※(「山+険のつくり」、第3水準1-47-78)しい崖を這ったりするので、筒が長いと邪魔になるからです。
遠撃ちでは、一発のもとに仕止めることは不可能です。ですから私は、熊を自分の近くへ引きつけるだけ引きつけて置いて、これを撃つのです。