후리가나로 읽는 일본 고전
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だいこん
だいこん
久生 十蘭
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N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 153,732자 · 303화면
なんだか味な話になってきた。飛行参謀というひとがそっとあたしだけに逢いたいというんだ。どんなひとか知らないけど、こういうシックな申込みを受けるのは、いつだってわるい気持がしない。とりわけあたしのような七分五厘のお嬢さんにとっては、これはもうひとつの事件なんだ。余裕をみせてあたしがゆっくりいった。
「お目にかかってもいいわ。飛行参謀ってどんな方なんでしょう」
「これにはあなたをよく知っていられるように書いてありますが」
「あら、そうなの。お名前は」
「島野少佐……島野男爵」
あたしは思わず大きな声をだした。
「シゴイさんがこんなところにいた」
山チイはむこうの甲板で薄紗のフロックを着てワルツを踊っている。この劇的邂逅は悪くない。小説ならどちらもそれと知らずにまた離ればなれになってしまうところだが、現実はそれほどドラマチックに出来ていない。間もなく山チイが聞きつけて飛んできて、無事に二人が会見するんだからおめでたい。それにしてもあいかわらずシゴイさんは依怙地だ。あたしたちが来ていることを知っているなら、手間をかけずに飛びだしてくればいいんだ。
「その参謀なら知ってるわ。