일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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やぶからし

やぶからし

山本 周五郎

山本 周五郎의 やぶからし을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,476자 · 44화면

아오조라 문고

宮参りを済ませて、家へ帰る途中も、帰ってから夕餉の支度をするあいだも、わたくしの頭はすっかり混乱して、どうしても考えをまとめることができなかった。

――あの方が戻って来た。

――五両持ってゆかなければならない。

いなずまの閃きのように、その二つの言葉が、頭の中で繰り返し聞えた。もう一つは、家族の誰にも気づかれてはならない、ということで、胸ぐるしさのため、いまにも叫びだしたくなるのをがまんする辛さは、いまなおはっきり思いだすことができる。ほかにとるべき手段があろうなどとは、考えもしなかった。夜になって少し気持がおちついてからも、云われたお金を持ってゆくこと、そのときよく話しあえば、どうにか無事におさまるだろう、ということを自分に納得させるだけであった。

武家の勝手は表向きと反対に、どこでもぎりぎりいっぱいなものだ。ことに細貝家はお禄高に比べて格式が高いから、ほかの家よりもはるかに出費が嵩む。良人が書院番にあげられたので、僅かながら役料を頂くようになったけれど、それでも、五両という金をないしょで持ち出すことはできなかった。

――これは自分だけで始末しなければならないことだ。