후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆずゆ
ゆず湯
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 ゆず湯(ゆずゆ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,255자 · 27화면
わたしの父はその露地の奥のあき地に平家を新築して移った。お玉さんの家は二階家で、東の往来にむかった格子作りであった。あらい格子の中は広い土間になっていて、そこには漆喰の俵や、土舟などが横たわっていた。住居の窓は露地のなかの南にむかっていて、住居につづく台所のまえは南から西へ折りまわした板塀に囲まれていた。塀のうちには小さい物置と四、五坪の狭い庭があって、庭には柿や桃や八つ手のたぐいが押しかぶさるように繁り合っていた。いずれも庭不相当の大木であった。二階はどうなっているか知らないが、わたしの記憶しているところでは、一度も東向きの窓を明けたことはなかった。北隣りには雇人の口入屋があった。どういうわけか、お玉さんの家とその口入屋とはひどく仲が悪くって、いつも喧嘩が絶えなかった。
わたしが引っ越して来た頃には、お玉さんのお父さんという人はもう生きていなかった。阿母さんと兄の徳さんとお玉さんと、水入らずの三人暮らしであった。
阿母さんの名は知らないが、年の頃は五十ぐらいで、色の白い、痩形で背のたかい、若いときにはまず美い女の部であったらしく思われる人であった。