후리가나로 읽는 일본 고전
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わがまち
わが町
織田 作之助
織田 作之助의 わが町(わがまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 93,840자 · 186화면
情けない話や。うちあんたの知ってるように月一円五十銭の回覧雑誌とってるやろ。それ貸したげたらね、うちの恋人なんぼ言うても、平気な顔してかえしてくれへんね。ほかの雑誌ともうじき交換せんならんのに、困ってんのに、かえしてくれへんとこ見たら、どうやら、古本屋へ売ってしもたんとちがうやろか思て、うちもう腹が立つやら、情けないやら……そこイ行くと、あんたはほんまにええな。ええとこから貰い手があるし、……」
君枝はそんな元子の愚痴がおかしくてならなかった。
かつて君枝は結婚のことなど想ってみたことがなく、げんにそういう話が自分に起っていることも、実感として来ないのだ。
自分ももうそんな年頃かと、ふと心の姿勢がかたくなることはなるのだが、しかし、自分が嫁入ってしまえば、あとに残った祖父はどうなるかと、この想いが強く、それでなにもかも打ち消されてしまうのだ。
それに、彼女の周囲には、朝日軒の娘たちがいる。
文字通り、彼女には縁遠い話だった。
「ちっともええことあれへんわ」
君枝は味もそっけも無さそうに言った。
「なんぜやのん?」
「うち、お嫁入りみたいなもんせえへん」