후리가나로 읽는 일본 고전
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わがまち
わが町
織田 作之助
織田 作之助의 わが町(わがまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 93,840자 · 186화면
けれども、その言葉は思いがけずおたかには痛く、妙なところで効果があった。
実はもって、おたかには断るほどの理由もはっきりとはなく、強いて娘の見合いの晴れがましさに馴れず臆したのだと言ってみたところで、それでは余りに阿呆らしく小娘めく。仲人ももう一押し押せば、十に一つは動く振りもおたかには充分あったところだが、もはやそんな痛いところを突かれては、おたかの気持はいつものところへ落ち着いて、
「格式が違うことあれしめへんか」
意固地な声であった。さすがの仲人もむっとした。
怒った顔二つ暫時にらみ合って、やがて仲人の帰ったあと、勝手元で騒々しい物音や叫声がして、おどろいておたかが出て見ると、義枝と定枝が掴み合い掴み合っているのだ。
おたかは何か思い当って、はっと胸をつかれ、蒼ざめた途端に、いきなり逆上して、二人を突き離すと、漆喰の上へ転がり落ちたのは、義枝の方だった。そのつもりではなかったが、倒れて見れば、やはり義枝らしかった。
物音で近所のひとびとがわざとのように駈けつけて来ると、ぴたりと三人は静まりかえった。
定枝はぷいと出て行った。義枝はおろおろと身体を縮めて忍び泣いていたがやがて座敷へはいると、琵琶をかきならした。