후리가나로 읽는 일본 고전
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わがまち
わが町
織田 作之助
織田 作之助의 わが町(わがまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 93,840자 · 186화면
と言いながら「志る市」や「壽司捨」「正弁丹吾」「出雲屋」「湯豆腐屋」「たこ梅」「自由軒」などのげてもの料理屋へ随いて廻っているうちに深くなったのは良いとして、柳吉はひとり身ではなかった。
知れて、柳吉は中風で寝ているが頑固者の父親をしくじり、勘当になり、蝶子にかかる身体となったが、蝶子も柳吉と暮したさに自ら借金つくって引き、黒門市場のなかの裏長屋に二階借りして、ふたり住んだ。
が、ぼんぼん育ちの柳吉には働きがなく、結局蝶子が稼ぐ順序で、閑にあかせて金づかいの荒い柳吉を養いながら、借金をかえしていこうと思えば、二度の勤めかそれともヤトナかの二つ、勿論あとの方を選んだ。
三味線をいれた小型のトランクを提げて、倶楽部から指定された場所へひょこひょこ出掛けて行き、五十人の宴会を膳部の運びから燗の世話、浪花節の合三味線まで、三人でひきうけるとなると、ヤトナもらくな商売ではなかった。
おまけに、帰りは夜更けて、赤電車で、日本橋一丁目で降りて、野良犬やバタ屋が芥箱(ごみばこ)をあさっているほかに人通りもなく、しーんと静まりかえった中にただ魚のはらわたの生臭い臭気が漂うている黒門市場をとぼとぼうなだれて行くのだが、雪の日などさすがに辛かった。