일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わがまち

わが町

織田 作之助

織田 作之助의 わが町(わがまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 93,840자 · 186화면

아오조라 문고

「なんし、広い大阪やさかい、電話をもってながら、申込んでさえ置けば、ちゃんと消毒婦を派遣してくれるちゅううちのような便利なもんのあるのを、知らん家がある。そういう家へはいって、契約の勧誘をどしどし取ってくれれば、成績によっては、特別手当もだすさかいな、気張って契約とっとくなはれや」

十年前といまでは金の値打ちがちがうとはいえ、しかし、尋常を出ただけにしては、随分良い待遇だと君枝はびっくりしたが、その代り下足番の時とちがって、仕事はらくではなかった。

朝八時にいったん商会へ顔を出して、その日の訪問表と消毒液をうけとる。

それから電話機の掃除に廻るのだが、集金のほかに、電話のありそうな家をにらんではいって、月一円五十銭で三回の掃除と消毒液の補充をすることになっている。なんでもないもののようだが、電話機ほど不潔になりやすいものはないと呑み込ませて、契約もとらねばならず、「おいでやす」と「まいどおおけに」だけでこと足りた下足番に比べて、気苦労が大変だった。

年頃ゆえの恥かしさは勿論だが、それに彼女は美貌だった。

消毒を済ませ、しるしの認印をもらって、消毒機をこそこそ風呂敷包みのなかにしまって出て行く時、