후리가나로 읽는 일본 고전
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ひきょうもの
カインの末裔
有島 武郎
有島 武郎의 カインの末裔(ひきょうもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,876자 · 52화면
そう言って父は取ってつけたように笑った。
「今の世の中では自分がころんだが最後、世間はふり向きもしないのだから……まあお前も考えどおりやるならやってみるがいい。お前がなんと思おうと俺しは俺しだけのことはして行くつもりだ。……『その義にあらざれば一介も受けず。その義にあらざれば一介も与えず』という言葉があるな。今の世の中でまず嘘のないのはこうした生き方のほかにはないらしいて」
こう言って父はぽっつりと口をつぐんだ。
彼は何も言うことができなくなってしまった。「よしやり抜くぞ」という決意が鉄丸のように彼の胸の底に沈むのを覚えた。不思議な感激――それは血のつながりからのみ来ると思わしい熱い、しかし同時に淋しい感激が彼の眼に涙をしぼり出そうとした。
厠に立った父の老いた後姿を見送りながら彼も立ち上がった。縁側に出て雨戸から外を眺めた。北海道の山の奥の夜は静かに深更へと深まっていた。大きな自然の姿が遠く彼の眼の前に拡がっていた。