후리가나로 읽는 일본 고전
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カストリこうじつろく
カストリ侯実録
久生 十蘭
久生 十蘭의 カストリ侯実録(カストリこうじつろく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,619자 · 31화면
というパンフレットで、太子がタンプルでいうべからざる虐待を受けていた事実を、なに一つ隠さず一切合財ぶちまけ、人道の名においてフランス国民を告発した。ルイ十七世の迫害にたいする論告は、一八四一年、ナポレン失墜後無数にあらわれたが、これは最初の、そうして最も勇敢な抗議書だった。
「保安委員会の人でなしどもは、十歳になったばかりのひ弱い子供を総掛りで嬲り殺しにしたうえ、死体までくすねて返してよこさない。革命で流した無益な血の価は、長い時をかけて決済することも出来ようが、この卑劣な行為の記憶だけは、永久に拭い去ることが出来ない」
一般のフランス人は、この時までなに一つ聞かず、ルイ・シャルルにそういう無慈悲な呵責を加えられていようなどと思いもしなかったが、実況を知るに及んで、その惨状に胸をうたれぬものはなかった。
恐怖政治が終って革命の狂夢から醒めると、耳にするのは償い得ざるものに対する報告ばかり。頑固な共和主義者も今更のように革命の惨害の大きさに驚き、いい知れぬ悔恨にうち沈んでいた折だったのでこれまた人為的秩序の一犠牲者などと、澄ましてばかりもいられない。