일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ケーベルせんせい

ケーベル先生

夏目 漱石

夏目 漱石의 ケーベル先生(ケーベルせんせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,238자 · 7화면

아오조라 문고

先生に日本へ来てもう二十年になりますかと聞いたら、そうはならない、たしか十八年目だと答えられた。先生の髪も髯も英語で云うとオーバーンとか形容すべき、ごく薄い麻のような色をしている上に、普通の西洋人の通り非常に細くって柔かいから、少しの白髪が生えてもまるで目立たないのだろう。それにしても血色が元の通りである。十八年を日本で住み古した人とは思えない。

先生の容貌が永久にみずみずしているように見えるのに引き易えて、先生の書斎は耄け切った色で包まれていた。洋書というものは唐本や和書よりも装飾的な背皮に学問と芸術の派出やかさを偲ばせるのが常であるのに、この部屋は余の眼を射る何物をも蔵していなかった。ただ大きな机があった。色の褪めた椅子が四脚あった。マッチと埃及煙草と灰皿があった。余は埃及煙草を吹かしながら先生と話をした。けれども部屋を出て、下の食堂へ案内されるまで、余はついに先生の書斎にどんな書物がどんなに並んでいたかを知らずに過ぎた。

花やかな金文字や赤や青の背表紙が余の眼を刺激しなかったばかりではない。純潔な白色でさえついに余の眼には触れずに済んだ。先生の食卓には常の欧洲人が必要品とまで認めている白布が懸っていなかった。