후리가나로 읽는 일본 고전
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ココナットのみ
ココナットの実
夢野 久作
夢野 久作의 ココナットの実(ココナットのみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,448자 · 35화면
パジャマと羽根布団で身体を深々と包みながら、横のカアテンを引いた。硝子窓を開いて首を出した。
窓の外はもう夕方で、山の手の方から海へかけて一面に灯がともっている。そのキラキラした光りの海を青い、冷たい風が途切れ途切れに吹きまくって、横町から五階の窓まで吹き上げて、妾の頬を撫でて行くのがトテモ気持ちがいい。スチームのムンムンする室に居るよりも、窓からスーッと飛び出して、冷たい風の中を舞いまわった方がいいと思った。
そう思いながらも、妾はジッと瞳を凝らして、真下に在るアパートの勝手口の処を見ていた。今のウルフの中川が、どんなに巧みな歩き方をして、街を横切って行くか見たかったから……そうして街を横切ってしまわないうちに、そこいらにウロ付いている私服に掴まったら……その時にあの爆弾を投げ付けたら……モウモウと起る土けむり……バラバラ散り落ちる家々の硝子窓……転がる首……投げ出す手……跳ね飛ぶ足……乱れ散る血しお……ホンモノの素晴らしいトオキー……。
ところが眼の下のスクリーンはなかなか妾の思う通りに進展しなかった。狼の中川は待っても待っても往来に姿をあらわさなかった。