후리가나로 읽는 일본 고전
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きなだむら
ゼーロン・淡雪 他十一篇
牧野 信一
牧野 信一의 ゼーロン・淡雪 他十一篇(きなだむら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 27,321자 · 54화면
」
僕は三人の無銭旅行者のための幸福を祈った。しかし僕は祈るべき言葉を持たなかったから、Bの恩師の言葉を引用して、ひたすら彼らの旅路のまどかなるべきを希うのであった。
「汝らの旅は全世界へ向っての遍歴であり、空間のあらゆる空所において営まれつつある全建造の視察であり、万物の物理的復帰を包括しながら、壮麗なる無限大へ向って進むものである。」
かく祈りながら僕は彼らに向って、胸の切なさをつかんでは投げ、つかんでは投げつける心算で、その通りに腕を振り動かせているのであった。胸先を握って、拳をつくり、空間に腕を突き出しては拳を開くのであった。
そうこうしているうちに向方の円光の中には様々な人影が次第に増して来て、焚火のまわりをグルリと取り巻いて、景気の好い仕事を見物している。彼らは、口々に悦びの言葉を発しているらしい。
「おやおや!」
と僕は、もう一度眼ばたきをして眩いた。その人だかりの中には七郎丸の祖父と父親が紋付の羽織を着て控えている。僕の父親も同じような姿で、酷く武張った顔つきをしている。祝着を着た若者連が焚火のまわりを踊り廻ったりしている。――僕らが既にこの世で永久の別れを告げたはずの祖父たちが、そんな風に現れているので僕は幾分馬鹿馬鹿しくもなったが、彼らの姿が現世のそれと寸分も違わず、そして、あの丸源たちと